ロック界のレジェンド、スティーヴ・ミラーが新作でICONを使用

ギタリスト/ボーカリストのスティーヴ・ミラーは、最も成功を収めたブルース・ロック・アーティストとして、歴史に名を刻む存在です。現在、彼は自身のスタジオへ先日インストールした32チャンネルのICON D-Control ESコンソールを活用して、ブルースのカバーをフィーチャーした新作の最終仕上げを行っている最中です。

 

彼は、ICONを紹介してくれたケント・ハーツ氏 (ゴッドスマック、テレンス・ハワード、グロリア・エステファン) に感謝しています。著名なプロデューサー/エンジニアのアンディ・ジョーンズ氏 (レッド・ツェッペリン、ヴァン・ヘイレン、ローリング・ストーンズ) と共にアルバムをミキシングしているハーツ氏は、以前のプロジェクトでICONコンソールを使い、それが実現するスピードが他では得がたいものであることを理解しました。

 

「この機能性、このワークフローは、他では実現できませんね」と、ハーツ氏はICONをPro Toolsと共に使うメリットを強調します。「このミキシングのスピードとコントロールは、他では実現不可能です」。

 

ミラーはもともと、90年代初頭にSSLコンソールを中心として自身のスタジオをデザインしたのですが、アナログ・コンソールにおけるテクニカルな問題が、彼をデジタルへと導きました。最初はEuphonix CS-3000、そして、昨年11月にハーツ氏がミキシング・セッションのプランニングをスタートするまではDigidesign ProControlを使ってきました。

 

「私が、彼にICONを採用するよう、説得したのです」とハーツ氏。「インストールして、スタジオ全体をやり直しました。今は、巨大なPro Toolsルームになっていますね。最初、彼はビッグなNeveを入れたがりました。でも、予算内でそれを実現することは不可能だったのです」。

 

ICONは、価格面で満足が行くだけでなく、単なる次点を遥かに凌駕するものであることが証明されました。ミラーは、このコンソールが大変気に入りましたが、ジョーンズ氏の反応も驚くべきものでした。ミキシングの準備が始まると、ハーツ氏は長年に渡るオールドスクールなアナログ信奉者であるジョーンズ氏が ICONに馴れるよう、ミラーのスタジオへ連れて行きました。

 

「最初の2日間、ジョーンズ氏はそれほど心を動かされたようには見えませんでしたが、4日目の終わりには、これ以外のものではミックスしたくないと言いました」と、ハーツ氏。

 

Steve Miller 「凄く愉しんで使うことができました」と語るジョンは、アルバムのマスタリングもICONで行っています。「慣れるのには少し時間がかかりましたが、一緒に作業したケントは、とても優れていました。その自由度と、実現した結果には驚かされました。素晴らしいサウンドになったのが、とても嬉しいですね」。

 

ジョーンズ氏は、ICONとアナログ・コンソールの快適なゾーンを比較して、「ICONが気に入ったのは、1日か2日経ったら、すっかり慣れてしまったからだと思います」と推論します。ただし、最初にコンソールのフェーダー・バンクを操作した際には、まだ心の準備ができていませんでした。「フェーダーが全て、ジャンプしたんですからね!」と、彼は笑います。「ちょっとビックリしましたけど、そのおかげで、必要なだけのチャンネルを操作できます」。

 

ICONが視野に入る前、ミラーはプロジェクトを完全にアナログで完成させるプランで、41のカバー曲をSkywalker Soundで、ジョーンズ氏が全トラックをアナログ・テープへレコーディングすることになっていました。しかし、ミキシング・アプローチに関する議論が行われた後、ハーツ氏はICONで作業することにミラーを同意させ、レコーディングした素材を、ミラーの新しいセットアップである、Pro Tools 8 softwareを動作させたカード7枚のPro Tools|HDシステムへトランスファーしました。

 

「アンディは、Skywalkerで、Neveを使ってミックスすることを望んでいましたが、それは、特にスティーヴにとっては意味の無いことでした」とハーツ氏は説明します。「スティーヴは全てのアレンジにトライすることが大好きです。作業はとても早く進みますが、それはアナログ・コンソールでは実行できません。1曲を切り刻んで、様々なアレンジを試す作業を、我々は頻繁に行いますからね。トラックを追加して、2ボーカルを、24ボーカルにして試してみるとか。アナログ・コンソール上でも可能ですが、時間がかかり過ぎます。そこでも工夫が必要とされますが、 ICONならPro Toolsだけで実現できます」。

 

Steve Miller また、ジョーンズ氏が発見したメリットとして、コンソールの信頼性も挙げられます。アナログ・コンソールの気まぐれなパフォーマンスとは異なり、ICON では全く問題がありませんでした。「調子が悪いことは、まるでありませんでした」と、ジョーンズ氏。「NeveやSSL、APIを使っている場合には、使えないチャンネルや、何かが不安定になることに慣れていますし、中断されることも予想していますが、そうした中断は全くありませんでした」。

 

またICONにより、ミキシング中に機材を切り替えることも簡単になりました。「1曲の作業に1日や2日を費やす代わりに、2曲や3曲を同時に作業できます」と、ハーツ氏。「1日で5曲の変更を行うワークフローへ、スティーヴやアンディを慣れさせました。アンディはアナログ・コンソールの作業に慣れていましたから、最初は不自然に感じたようですが、一度慣れてしまったら、それが大好きになりましたよ」。

 

ジョーンズ氏にとって、このコンソールのリコール能力はとても印象的なものでした。「本当に簡単ですね。アナログ・ミキサーでは、たとえSSLであっても、リコールは完璧ではありません。[ICONであれば] 本当に一瞬で元に戻れます」。

 

ハーツ、ジョーンズ両氏は、アウトボード機器とプラグインを使ったサウンド・プロセッシングに夢中になり、23曲をミックスしました。多用したプロセッサーは、ハードウェアではLexicon 480やEventide H3000 Ultra-Harmonizer、AMS RMX-16、LA-2A、API EQ、またプラグインはDigidesign/Bomb Factory 1176やSansAmp、Fairchild 660/670、Waves RBass、McDSPやMetric HaloのEQなど多岐に渡っていました。

 

「たくさんの異なるセンドを作れるのが気に入っています」と、ジョーンズ氏。「7、8種類のセットアップを、スタジオ内に常に用意することができます。フランジャーのセットアップ、3種類のリバーブ、様々なディレイ。それらを常に用意しておくことができ、アナログ・ミキサーのように場所を取ることもない。ミックスはとてもうまく行ったし、凄くハッピーでしたね!」。

 

ジョン、ハーツ両氏は、スティーヴ・ミラー・バンドの新作など、ミラーとの今後のプロジェクトや、ミラーがポール・マッカートニーと行ったプロジェクトの作業を楽しみにしています。それら全てのミックスに、ICONが使われます。

 

「Pro Toolsを使っているなら、ICONのようにPro Toolsと機能するコンソールは、他には存在しません」とハーツ氏は絶賛します。「それに近いものすら、存在しません。やれと言われれば、SSLでミックスします。でも、ICONでミックスしたいですね」。