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Media Composer、『パディントン2』の冒険にパワーを与える

1958年、ロンドンのパディントン駅でブラウン一家と出会ってから、クマのパディントンとその気まぐれな冒険は、あらゆる世代を楽しませています。彼の行儀の良さ、古い帽子、ダッフルコート、オレンジ・マーマレード好きは、世界中に知れ渡りました。英国文学で最も愛されているこのキャラクターを劇場の大スクリーンに描くとなると、それは大きなプレッシャーです。

2014年、大成功を収めたパディントンの映画デビューに取組んだBAFTA受賞監督のポール・キング、アニメーターのパブロ・グリロ、エディターのマーク・エバーソンが、愛されるクマの実写/CGアニメーションの続編を制作するために再集結しました。『パディントン2』で、フサフサの愛すべき友は、ブラウン家で幸せに暮らしています。しかし、ルーシー叔母さんの100歳の誕生祝いにぴったりだと決めたプレゼントが盗まれてしまい。。。批評家サイト『Rotten Tomatoes』で“史上最高評価”を得た続編映画は、世界中の観客を楽しませています。

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パディントンのリアルな表情を作り出すアニメーターをサポートしたプロの道化師から、ビジュアル・エフェクトに費やしたアニメーターの75年分にも及ぶ作業時間まで、『パディントン2』制作チームは、作家マイケル・ボンドの愛されるキャラクターに命を吹き込み、おかしくも心温まる冒険を実現するためにどんな苦労も惜しみませんでした。

学んだ教訓


ロンドンを拠点としてきたエディターのマーク・エバーソンは、20年にわたり、業界で最も普及しているビデオ編集ソフトウェアMedia Composerを使ってきました。MediaCentralで稼働するパワフルなソフトウェアは、『The Mighty Boosh』から地元で大人気のDJ「Alan Partridge』まで、記憶に残る英国コメディの編集をサポートしています。ポール・キング監督との長年の関係により、今回、もう一つのちょっと毛深いヒットキャラクターが生まれました。今プロジェクトでは、最近の作品では『ベイビー・ドライバー』、『Grimsby』、『A United Kingdom』等を手掛けたエディターのジョン・アモスが加わり、マークと共にパディントンの次の冒険ストーリーを作り上げました。

CG作成のクマは、ビジュアル・エフェクトの要求を含み、多くの課題を最初の作品にもたらしました。マークは、適切なツールに支えられて、忍耐強く続けました。主役が人間である作品に慣れていた彼ですが、手掛けた多くのコメディでVFXを扱っていました。CGとコメディを合成する経験、編集で観客を笑わせる経験は、『パディントン2』の編集全体を通して役立ちました。しかしながら、複雑な制作要件や生身ではない主役となると、そう簡単な話ではありませんでした。

「最初の映画での作業で、実に多くのことを学びました」と彼は話します。「今回、取り入れた大きな教訓の1つが、編集工程のずっと早い段階からVFXエディターを参加させるということでした。いずれのパディントン映画も、本当に苦労を重ねました。実際にパディントンが出現するまで、彼の行動に関する数々の疑問符に悩まされました。」

クマを作り上げる

Media Composerを使って『パディントン』に取組んでいた間、一日としてシンプルな日はなかったとマークは言います。一年間のプロジェクト全体を通し、別のものへと進化するステージに取組み続けました。協業性の高い編集環境により、マークとジョン、アニメーターのパブロ・グリロ、VFX制作プロダクション・Framestoreのアニメーション・チームが緊密に連携して、確実にデッドラインに間に合わせ、アニメーションでストーリー・ラインを補完しました。「『パディントン』の編集は、進みながらレールを敷く列車のようです。しかもどこに向かっているのかはっきりしないため、間違った方向にレールを敷いてしまうかもしれない。」

『パディントン2』の編集工程は、他の多くの仕事と同様、現場でラッシュを並べることから始まりました。ただ、1つだけ大きな違いがありました:主役の姿がなく、カメラの外で誰かが主役のセリフを読む。そこから、VFXエディターのHenry Kemplenが、口を動かすことなく漂う不自然な2Dクマでショットを埋めていきました。彼は、VFXスーパーバイザーのロビン・サクソンと共に仕事を進めました。ロビンは、シーンが撮影される前に、コストとシーンに含まれるクマの数を見積ります。恐ろしいほど細部まで目が届くロビンが、制作とFramestoreを繋ぎました。

映画の処理には、瞬時対応が求められました。「特に異例だったのは、撮影が終わる時には、既にコンテンツがビジュアル・エフェクト・スタジオFramestoreのアニメーターにわたっていたことです」とマークは話します。「通常は、もっと全体的に、編集しながら物語を調整します。Framestoreチームによって、映画の523以上のショットが処理されるため、1つ1つのシーンをできるだけ迅速に届けなくてはなりませんでした。これにより、マクロ的なアプローチになりました。映画全体の構成が分からないまま、その時点で思うとおりにシーンを編集します。」

撮影が始まると、初日から目まぐるしいスケジュールで、映像をシーン毎に編集し続けました。この段階では、マーク、ジョン、Framestoreの間で頻繁にやり取りし、様々に進化したクマのアニメーションで、アニメーション・シーケンスのミスマッチを確認しました。「フィジカルなコメディが面白くなるのは、ずっと後になってから。そのため、見るのは辛いものがあります。私たちは、主役無しで、シーン毎にその場で編集しました。必然的に、映画が進むにつれて、編集は絶えず変更されました。映画全体が常に変化していました。」

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Media Composerは、チームが必要としていた柔軟性を提供しました。2Dの漂うクマからフルアニメーションのクマへ変わると、シーケンスは全てが変わり、再編集はさらに増えました。 継続的なアニメーション制作では、数か月にわたり、様々な段階でシーンの編集が必要になります。「編集とは、適切なリズムを探すことに尽きます。パブロとVFXのレビューをする時には、演技について話します」と彼は説明します。「多くの映画と違い、編集面から、ジョークやセリフについて提案する機会が多くあり、最終的な作品に取り入れられることもあります。」

この段階でのセリフの提案は、パディントンを演じるベン・ウィショーの声が後々まで吹き込めないということを意味しています。編集チームは、どのシーンが最終作品に入るのかはっきりするまで、長い間、ガイドの声を使って作業しました。

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シーンの長さも、重要なポイントです。それは最初から、そして主役がいない場合には特に、推測の域を出ませんでした。一回目のアニメーションが届けられると、マークは何が有効で、何が無効であったかを見て、自分の推測を見直しました。「あるショットは、もし半分の長さならさらに良いとか、その反対とか。何百人ものアニメーターの仕事が自分次第である場合、編集の意思決定を素早くしなくてはならないというプレッシャーがかかります。」

複雑なタイムラインを扱う

1998年、アシスタント・エディターとして業界トップのソフトウェアを初めて使用したマークは、Media Composerのベテラン・ユーザーです。『パディントン』第一弾でMedia Composerを駆使した彼は、続編でも他の選択肢がないことを理解していました。「『パディントン』映画の巨大なタイムラインも、Media Composerなら簡単に扱えました。20のオーディオ・レイヤーと同程度のビデオ・レイヤーがあるとなれば、どれだけ複雑なものになるか想像がつきます。Avidは、オペレーション全体をサポートするだけでなく、高解像度での再生も可能でした。」

Media Composerを使用して、マークは、フルスクリーン再生モードでの驚異的なパフォーマンスを含む、高速で高性能な編集ワークフローを体験しました。膨大な量のメディアの管理作業を効率化するMedia Composerの強固で効率的なインターフェイスにより、ポールと共にパディントンの物語を編むことにより多くの時間を費やすことができました。

マークは、2006年からポールと仕事をしています。2人は、長い時間をかけて、仕事のやり方を構築してきました。「ポールは、監督としてはとても技術面への意識が高い」と彼は言います。「Media Composerができることを理解しているので、非常に小さいエフェクトの使用についても話し合うことができます。編集箇所が見当たらないショットでも、極めて高い確率で、セリフとセリフの間を縮めるために、わずかなスピードランプを加えます。どのシーケンスも数か月の作業を要しましたが、Media Composerのおかげで、可能な限り緻密に連続性を維持することができました。」

ポール、マーク、パブロはMedia Composerで編集をレビューしながら、緊密に連携しました。コメディのスタイルが似通っていて、リズムの良し悪しにも同様の感覚を持ちます。編集室で膨大な時間を共に過ごした彼らは、独自の編集工程を構築しました。「フレームの1つ1つが重要です。必要以上に映画を長くすることなく、縮めたり、伸ばしたり、時間をかけて編集し、完璧なリズムに仕上げます。」

肉体無しで肉体に適応

フィジカル・コメディは作り上げるのに、時間を要する技術です。まして、主役が存在しない場合には、どうすれば良いでしょう?パディントンとブレンダン・グリーソンが演じるナックルズ・マギンティの素晴らしい掛け合いを見てください。「演じられた2者間のコメディのリズムは、撮影時にいたのが俳優1人だったことを忘れさせます」とマークは話します。「彼らのやり取りは絶妙ですが、全て作られたものです。」

この自然な一体感を作り出すために、ファースト・カット版ではベンの声を入れず、ブレンダンに合わせて書かれたセリフを使いました。各シーンのアイディアを撮影するために、現場には著名なフィジカル・パフォーマーのハビエル・マルザン、舞台や喜劇演出家のカール・マクリスタルが参加しました。特定の瞬間にクマがどのような動作や表情をするのか、それがシーンの面白さにどう繋がるのか、VFXチームにより彼らの表現が使われて、パディントンに命が吹き込まれました。パディントンの裏の声として、ベン・ウィショーのリアクションも撮影されて、VFXアーティストが可能な限り人間的なクマを作り出す手助けをしました。

を使ってクマのいない状態で編集し、そこにハビエル、カル、ベンを加えました。これは、VFXのレビューに方向性を与えるのに役立ちました。多くのアニメーターは、自分のステーションの隣に鏡を置いて、自分の動作をクマに被せます。記憶に残るコメディを作りだす要素を組合せて、最終的に生まれたのが『パディントン2』です。」

ポールとパブロの2人が、パディントンの動作を演じました。パディントンがナックルズの口にサンドイッチを突っ込むシーンでは、パブロがパディントンを演じました。「結果は、申し分なくスムーズでした。これが、適切な技術により、CGと実写映像の間でシームレスなアニメーションを作成する方法です。」

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批評家の賞賛

11月の公開以来、『パディントン2』は、ロンドン映画批評家協会賞の5つのノミネーションに加えて、3つのBAFTA賞のノミネーションを獲得するなど、世界中から賞賛を集めています。素晴らしいレビューを受けて、マークは喜びと共に次のように述べます。「このプロジェクトに取組んだ12カ月間は、弱点をどう改善することができるかにフォーカスする日々でした。その日々も終わり、多くをつぎ込んだ作品を人々が楽しんでくれるのを見るのは最高の気分です。」

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