アルジャジーラは、世界のニュース専門放送局におけるリーダーの1つです。世界初の独立系アラビア語ニュース放送チャンネルとして1996年にカタールで設立され、英語放送であることや、アメリカでの存在感、さらにテーマ別ドキュメンタリーチャンネルということにより、国際的に業績を伸ばしてきました。5年以上にわたって、この放送局は、ロンドン、米国、およびバルカン半島の支局で、ニュースルームの技術をアップグレードしてきました。そして2015年12月中に、ドーハの本社にAvidの技術をベースにした革新的なシステムを導入しました。
それにより、アルジャジーラ・アラビック(AJA)のニュースルームの全面アップグレードへの道が開かれました。2016年末までに実施が予定されています。このシステムは、ドーハと世界中の同局における他のニュースルームの間で、素材をシェアできる、より大きなネットワークの構築へと発展していきます。
アルジャジーラは2003年から、Avid iNEWSを使用しており、この5年間にわたる導入システムの更新と新たなシステムのインストールを実施するプログラムと共にネットワークを拡大していくにつれて、これを多様なチャネルと世界中のオフィスに水平展開しています。

"「アルジャジーラ・バルカンズ・チャンネルは2011年に、完全にAvid製品に移行しました。2013年にアルジャジーラ・アメリカがこれに続き、その1年後にアルジャジーラ・ロンドンでも移行しました。」と、アルジャジーラのテクノロジー・アンド・ネットワークオペレーション部門のテクノロジーソリューションおよびインテグレーションで、ディレクターのMiljenko Logozar氏が語ります。「最終フェイズは、ドーハにある本局です。これは私たちのニュースセンターの中で最も複雑なものですこれが生放送だからというだけでなく、英語とアラビア語を含む複数の言語によって放送されているからです。本局の移行を最後に残したのは、私たちの究極のゴールが、2017年までに、これらのネットワークをすべてメインの複雑なシステムにつなぎ、各々のネットワーク同士もつないだネットワークセンター群の構築だったからです。
この企画が、まずは外部に向けたグローバル・ネットワークの構築だった一方で、アルジャジーラのエグゼクティブ、運用スタッフ、そしてエンジニアは、ドーハこそが究極の第一優先順位であることをわかっていました。なぜなら、iNEWSの既存システムが耐用限度に近づいており、そのため成長の足かせとなり、新たなサービスや機能を含む現実的な拡張の可能性が閉ざされていたからです。また、手動で行わなければならない作業もたくさんあり、クリエイティブな運営スタッフの時間を奪ってしまうからでした。
"「近年、ニュースと取材に関して大きな変化がありました」と語るのは 、ネットワーク運用基準部門長Ali Elhusseini氏です。「だからこそ、私たちは品質に妥協しないような改革をしなければならない、という結論に至ったのです」私たちは、完全に新しい、電子ファイルベースのHDワークフローが必要なことがわかっていました。これは、大規模で大きな混乱を伴う作業になるので、放送を中断しないために、iNEWSの旧バージョンをアップデートした過渡的システムを作ることを決めました。同時に、このシステムが、現在のTVジャーナリズムにおいて必要とされるようなメディアや情報の大重量なデータフローにも耐えられるようなインストラクチャーの構築を助けるものになると考えていました。

新システムのための主要な要求事項には、HDのアップグレードがあります。これは、Elhusseini氏の言うところの「より良く統括されたワークフロー」であり、柔軟かつ効率的なものです。これを実現するために、Avid iNEWS を使った完全な制作チェーンが作られました。それは Interplay | Production (制作資源管理)、ISIS 7500 storage, AirSpeed 5500, Media Composer® (編集ワークステーション)、 Avid MediaCentral | UX ウェブベース・クラウド・インターフェース、Interplay Capture スケジューリングとコントロール、およびInterplayメディアサービスといったものと共に使います。
The Interplay | Productionシステムが選ばれたのは、 ニュースルームの中で、素材を取り込み、編集し、そして配信するといったことが、他の機材と完全に接続された形で実施できるためです。Logozar氏の説明によると、最重要だが時間のかかる作業のトランスコーディングやファイル送信そして品質管理(QC)などが、自動化されてきているため、リポーターやプロデューサー、そして技術スタッフが自身の本来業務に集中できるとのことです。
「重要な点は、プロジェクトの始めから、私たちはニュースルームこそを最も大切にしてきた、ということです」と彼は言います。「ジャーナリストは、iNEWSの使用経験が実に豊富です。しかしここでの課題は、彼らにエンド・ツー・エンドのビデオワークフローの訓練を行い、臨機応変にビデオ編集したりクリップを探したりできるようにすることです。
基地局はすべて一緒に繋がれ、1つの巨大なニュースルームを形成します。全員があらゆる資源を見ることができて、情報やビデオ・クリップがシェアされます。
Ali Elhusseini氏
ネットワーク運用基準部門長

アルジャジーラのプロジェクト・チームもまた速やかに、Avidのプロフェッショナル・サービス・チームによる、準備作業やコンサルテーション、訓練そしてGo Liveの運用支援、といったことの価値を認識しました。Avidのチームは、160日以上にわたって支援しました。具体的には、ワークフローと訓練サービス、そして英語話者とアラビア語話者の双方による、ワークフロー・デザインから、エンド・ユーザー訓練のためのプロジェクト・マネジメントにまで及ぶアルジャジーラ・アラビックの変革における全行程のサポートを提供しました。
Logozar氏が言うには、アルジャジーラ・サイドのAvidの技術や装備に関する経験の積み重ね、そしてAvidのプロフェッショナル・サービス・チームの力によって、全員がエンド・ツー・エンドのワークフローが役に立つということに自信が持てた、ということです。この目的は、この過渡的システムを、より包括的かつ洗練された、Avidベースのニュースルーム・ネットワークへ至る踏み台として使うことにあります。そしてこのネットワークでは、ドーハとアルジャジーラの他の放送センターをつなげ、地球上の特派員が、すべてのビデオ素材や支援情報を使えるのです。
「基地局がすべて接続され、1つの巨大なニュースルームを形成します」とはElhusseini氏は述べます。「全員があらゆる資源を見ることができて、情報やビデオ・クリップがシェアされます」。
この過渡的システムは、AJAが12年間使用してきたものよりも、およそ20%大きいので、放送用により多くのデータを入力しておけます。2016年の末に運用開始となる最終システムは、ユーザーの方々のニーズにとてもマッチさせて設計されており、さらに約30%大きくなり、通信帯域もより広くストレージもより大きいものです。
新たなシステム導入が完了すれば、現在のシステムは、アルジャジーラの将来の取材方法につながる施設の訓練機会を提供するという重要な役目を担うことになります。
