dancers on stage at the Goya Awards

ゴヤ賞はスペインの主要な国民的映画賞であり、多くの人がアメリカのアカデミー賞に相当するスペインの賞と考えています。俳優のアントニオ・バンデラスとジャーナリストのマリア・カサードが監督および主催した第35回ゴヤ賞授賞式は、2020年のスペイン映画の最高峰を称え、2021年3月6日にマラガのTeatro del Soho CaixaBankで開催されました。

Roc Mateu Trias
ロク・マテウ・トリアス

hosts Antonio Banderas and Maria Casado
主催者のアントニオ・バンデラスとマリア・カサード

 

ベテラン・エンジニアのロク・マテウ・トリアスが、アントニオ・バンデラスの指揮の下で授賞式のサウンド・デザインを担当しました。演劇、ミュージカル、サーカス、コンサート、テレビのサウンド・デザイナーおよびミキシング・エンジニアとして20年以上の経験を持つロクは、ルイス・パスカル、マリオ・ガス、セルジ・ベルベル、アンジェル・リアサーを含む印象的な監督たちや、喜劇俳優のラ・フラデルス・バウス、ダゴル・ダゴムが所属する劇団たちと仕事をしてきました。彼はCirc Cricのテクニカル・ディレクターであり、スペインのテレビ・ネットワークのTVE、Antena 3、Telecinco、およびTV3で働いてきました。ロクは、アルベルト・プラ、マヌ・ギ、ナチョ・カノなどのアーティスト、および、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のミックスをしています。

第35回ゴヤ賞は、これまでロクが経験したものの中で、最も努力を要したものの1つであり、今年の授賞式で彼が直面した課題について話しました。

sound engineer Roc Mateu Trias prepares for the Goya Awards


授賞式は終わりましたが、どうでしたか?

ゴヤ2021授賞式のサウンドを演出することは素晴らしい経験でした。私はこのプロジェクトで、この苦難を成し遂げた経験豊富なプロフェッショナルたちとチームとして一緒に働くことができて幸運でした。ジョルディ・バルべ(ルーム・オペレーター)、ギウ・ルサ(ビデオとリンクの制御)、フェラン・マルティン(モニター・エンジニア)、そしてSohoシアターのスタッフとProject-Arte強化チームの全員に感謝します。

in the sound booth during the Goya Awards


ゴヤ授賞式のプリ・プロダクションはどうでしたか?

パンデミックの状況により、授賞式における条件は変更が繰り返されていました。そのため、従来のショーよりもデザインと準備の過程が複雑になりました。準備開始から実際のイベントまでの間に4ヶ月間の打ち合わせ期間があり、ショー当日まで何度も構成が変わりました。これは間違いなく私の人生で最も困難な作品でした!

従来の授賞式と同じものを行う計画が当初のアイデアでしたが、最終的にはハイブリッド構成のショーになりました。賞を授与したパフォーマーはステージ上にいましたが、候補者たちは自宅でZoomを介して接続されていました。これにより、技術的な課題が大幅に増加しました。もう1つの変更点は、ピットに12人の演奏者をオーケストラとして配置する予定から、劇場の周りに配置された交響楽団構成の46ピースのオーケストラになってしまったことです。

overhead view of live sound mixing console


いくつかの異なるミックスを調整する必要がありましたが、どのように調整しましたか?

これらすべてのミックスを処理するために、まず3つの独立したミックス・ポジションを設定することに決めました。劇場の人々用に1つ、モニター用としてステージ上に1つ、テレビ用の放送オーディオをミキシングするために1つ、それぞれミキシング・デスクを用意しました。 劇場のFOHコンソールはAvid VENUE | S6L-24D、ステージ・モニター・デスクはVENUE | S6L-32D、そして放送用には劇場内の音響処理された部屋からVENUE | S6L-32Dでミックスされました。

 プロダクションに必要な複雑性とチャンネル数を考慮して、Luminexスイッチを介して接続されたスター冗長ネットワークでI/Oを共有するVENUE | S6Lコンソールを3つ使用することにしました。全ての3つのコンソールは、MLN-192オプションカードを介してMILAN matrixでも接続されていました。

 この構成では、すべてのデスクで全チャンネルを完全に独立して制御でき、さらにMILANネットワーク上のデスク間で通信チャンネル、ステム、およびミックスを送ることができました。3つのI/Oボックスには、Stage 64が含まれ、ワイヤレスマイクとステージマイク用のステージ上、オーケストラ用に劇場内、Zoomなどのモバイル・ユニットへの出入力接続にパッチを適用するためのコントロールルーム内にそれぞれ1つずつ配置されました。

live symphony orchestra during Goya Awards


交響楽団をどのようにライブでミックスしましたか?

無観客で行うと最終決定した際、座席を覆う一時的な構造物上の劇場の特別席に全てのミュージシャンを配置することにしました。ミュージシャンの位置と劇場の音響により、楽器間の分離がほとんどなく、オーケストラのセクションごとに音を捉えることができなかったため、楽器ごとに個別にマイクを置くことにしました。

view of live sound console from Goya Awards


このプロジェクトにおいて、何が最も複雑でしたか?

私にとって一番大変だったのは、この式典が慌ただしく進んだことです。聴衆がいないため、つまり拍手がないため、切り替える時間がとても短かかったです。そのため、候補者と接続されているビデオの全出入力のプロダクションと、劇場との間で正確に調整する必要がありました。すべてのアーティストと参加者のコラボレーションが重要でした。

課題は準備段階にありました。すべてを完璧に準備する必要がありました。式典全体が一時停止することなく行われ、失敗の余地はありません。これは、ノンストップの2時間の生放送イベントと言えます。対応する時間がないため、小さな失敗でも式典を中断させてしまう可能性があることを意味します。ヘッドセットの取り付けが不十分だったり、バイオリンマイクがうるさい場合なども、原因の一つになり得ます。考えられるすべてのシナリオに対して計画「B」を用意しておくことで、安全性が確保されました。

最終的に、式典は成功に終わり、私はチーム全体の仕事に誇りを持っています。関係者の皆様に感謝し、今後のアワード・ショーも楽しみにしています!

ゴヤ賞授賞式をサポートし、インタビュー受けてくださったオーディオ/ビデオ・プロバイダーのSeeSoundに感謝します。

performer at Goya Awards