『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』について話しましょう。ワークフローについて教えてください。

DNxHR LBコーデックを使ってUHD3840x2160)でオンライン編集を行った初の(もしくは極めて初期の)ハリウッド映画の1つだったと思います。これにより、エディは柔軟で自由に画像サイズを変えたり、シャープネスやフォーカスを決めたりすることができました。また、高品質のイメージで作業する時、キーイングやロトスコープをはるかにスムーズに行えるので、VFXコンプを行うアシスタントにはとても有益でした。エディは、オフライン編集の見た目やサウンドをできる限り良くしたいため、Avidを使い5.1チャンネルでミックスしています。これは、視聴者が映画を評価する上映会や試写会での使用には、理に適ったやり方です。

そのため、撮影中、サウンドや音楽にもリールを渡し、エディとクリストファー・マッカリーが早い段階からフィードバックできるようにしました。映像とサウンドが一体となって展開すると、オフライン編集から直接、カット情報を伝えて劇場体験が可能になります。

 

『MI6』でチームはAvidを使用していますか?使用しているとしたら、どのようなメリットがありますか?

チームメンバーは全員、古いタワー型のMac Proと新しいシリンダ型のMac Proの両方で、Avid Media Composerの最新バージョンを使用します。また、パフォーマンスを向上するために、Avidのハードウェアを使っています。VFXを多用したタイムラインで作業する場合でも、Mojo DX、Nitris DX、DNxIQにより、UHDでスムーズに再生ができました。共有ストレージは48TB NEXISです。

Avidが競合製品より優れている点は、アシスタントとエディターのチームが共有環境での作業がしやすく、全員がほとんど遅延なく同じプロジェクト、メディア、ビンに同時にアクセスすることができることです。すべてが迅速に行われることが求められるスピード感ある環境では、最も重要な要素です。

メディア管理も頼りになります。Avid MediaFilesストラクチャで作業する場合には、他社製品を圧倒します。『キングスマン』と『ミッション』では、エディが、撮影現場やロケ先、または監督の家に呼ばれた時に、いつでも携帯できるポータブルなNEXISのクローンを望みました。デイジーチェーン接続したThunderbolt搭載G-RAIDとLACIEドライブを使い、NEXISのドライブ構成に合わせてパーティションで区切りました。また、FreeFileSyncを使い、ドライブに対してNEXISをスキャンして、作成される新しいデータを毎日同期しました。そして、エディがそのドライブを自分のノートパソコンに接続してプロジェクトを開くと、リリンクする必要なく、すべて完璧に動作しました。

Avidが提供するのは、信頼性と効率性です。このアプローチにより、Avidは長年トップの座に君臨してきました。

 

シーンを編集する時間はありますか?許可されているのでしょうか?

編集にさける時間は余りありませんが、業務終了後にはいつでも時間を作ることができます。撮影中やポストプロダクションの終盤はとても忙しいのですが、エディターと監督が数週間こもって、ひたすら編集をするディレクターズカットの期間は通常は穏やかなので、いつが良いかというとその時ですね。

許されているかどうかについては、嫌がられる場合もあるので、必ずエディターに確認してからカットするようにしています。多くのエディターが奨励してくれることを願います。エディは、いつでも奨励してくれましたが、念のため、常に確認するようにしています。

ほとんどのアシスタント・エディターは、空き時間に短編映画を編集して、創作意欲を維持しています。そのようにして、何かを世界中に見せたり、公開したりするものができます。そうすれば、最終的に大きなキャリアブレイクをつかんだり、自分を引っ張ってくれるかもしれない監督との関係を築きはじめることができます。

余談ですが、カットを見る前にエディターに確認します。繰り返しになりますが、エディはすべてを見せてくれて、フィードバックもくれたので、とてもラッキーでしたが、そうでないエディターもいます。カットを大事にして、監督が見るまで誰にも見せたがらないエディターもいます。運を天に任せて、窮地に追い込まれないように気を付けましょう。確信が持てなければ、必ず聞くことです。

 

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FI