

夏も本番(少なくとも北半球では)を迎え、Avidはユーザー・インターフェースの改善やAvid Tilter+だけでなく、他のNLEから移行する場合のカスタマイズなど、Media Composerの新機能でお客様の気持ちを高めたいと思います。それでは、Media Composer 2022.7の新機能をご覧ください。
ワークスペースをカスタマイズしてマルチモニタ構成に対応
Media Composer Workspaceをカスタマイズして、思い通りにデザインしたインターフェースによるユーザー体験を実現します。ワークステーションを1台のディスプレイでセットアップしていて(特にノートバソコン使用時)、2~3台の接続できるディスプレイがあるのなら、ビンやツールのために画面を広げることができるでしょう。しかし、ディスプレイの構成を変更するとしても、ワークスペースでウィンドウやツールの位置は変えたくありません。
Media Composer 2022.7では、使用中のモニターの数と構成を認識して、Workspace設定にパラメータを組み込みます。これにより、事前に定義したワークスペース [ 編集、エフェクト、カラー、オーディオ ] やモニター構成を組み入れたカスタムのワークスペースを複数作成することができるので、モニター構成を変更する度にインターフェースのレイアウトを配置しなおすことなく、すぐに作業を開始することができます。
Media Composerは、起動時にモニター構成の更新を検出します。ユーザーは、現在の構成に合わせたワークスペースに更新するか、同じワークスペースで継続して稼働するかを選択することができます。
この機能は高度にカスタマイズ可能です。Media Composerを起動した状態で、構成変更時の動作を選び、インターフェース設定として保存することができます。
Avid Tiltler+でアンカー・ポイントに対してテキストを揃える
性能や制御の向上に加えて、Avid Titler+ツールも改善しました。タイトル作成時、追加したテキストボックスやシェイプにアンカー・ポイントが表示されるようになりました。アンカー・ポイントは、デフォルトでテキストの配置に従って設定されます。テキスト配置が 「水平左揃え」 に設定されている場合、アンカー・ポイントはレイヤーの左下隅に(境界ボックスとして)配置されます。配置(左揃え、中央、右揃え)を切り替えると、それに応じて、テキストは同じアンカー・ポイントを中心に移動します。
デフォルト設定と違う位置にアンカー・ポイントを設定する場合は、任意の位置にアンカー・ポイントを手作業で移動して、テキストボックスやシェイプ・レイヤーの回転を設定することができます。
ネストしたクリップのTimeline クリップ・ノートを表示する
シーケンス内のクリップにマルチレイヤーのエフェクトを作成すると、素晴らしい結果を得ることができます。しかし、コメントやメモを伝えるためには、ネストされたエフェクトやレイヤーに特定のメモを追加しなくてはならない場合があります。
Media Composer 2022.7では、ネストされたエフェクトに入ってTimeline クリップ・ノートを追加し、ネストされたクリップに表示することができます。
“イネーブラー” で容易に切り替え
Avidはコンスタントなアップデートで、Media Composerでの編集体験を改善しています。最新リリースでは、エフェクト・エディター、カラー・コレクションツールセット、Avid Tilter+ミニメニューの外見とサイズを統一して、クリップやトラックのパラメータのオン/オフを切り替える “イネーブラー” を刷新しました。この改善により、オン/オフの切り替えが容易になっただけでなく、他のインターフェース要素の配置問題も解消しました。
エフェクト・エディター
Avid Titler+
カラー・コレクション(Media Composer全バージョンに搭載、下図はSymphonyオプション使用時)
簡単なキー操作によりセグメント・ツールでフィラーを選択
フィラーを選択するべきか否か、それが問題です。あるいは、Timelineでフィラーまたは空白を選択するために何ステップ必要か、ということが問題なのかもしれません。
セグメントツール使用時におけるフィラー選択の有無は、これまで通り、Timeline設定から設定できます。Timelineで右クリックして、『Select Filler with Segment Tools(セグメント・ツールでフィラーを選択)』を有効にする方法なら、もっと簡単です。
しかし、一番早い方法は、Timelineメニューで新しい『Select Filler with Segment Tools(セグメント・ツールでフィラーを選択)』オプションをキー操作にマッピングする方法です。
Timeline設定で:
Timelineで右クリック:

Timelineメニューで、キー操作にマッピング:

グループおよび複数グループ・サブクリップの新しいマッチフレーム機能
Media Composerのマルチカム・シーケンス編集は、ホーム・コメディ、インタビュー、コンサート、スポーツなどの編集で高く評価されています。また、リアリティ番組の編集には、極めてパワフルな機能です。
これまで、グループまたはマルチグループのサブクリップでマッチフレームを実行すると、グループまたはマルチグループのクリップが読み込まれました。しかし、Media Composer 2022.7で、グループまたはマルチグループのサブクリップにマッチフレームを実行すると、グループまたはマルチグループのオリジナルのサブクリップが読み込まれるようになりました。
*この機能は、Media Composer 2022.7以降で作成されたグループ・サブクリップでのみ有効です。ご留意ください。
Adobe Premiere ProおよびDaVinci Resolveの新しいキーボード・マッピング・オプションを使う
Avidは、他のNLEシステムからMedia Composerへ移行するかもしれないエディターについても考えています。キーボード・マッピングを有効にして、Adobe Premiere ProおよびBlackmagic Design DaVinci Resolveのデフォルト・キーボードを設定することで、Media Composerへ容易に移行できるようになりました。
最も使い慣れたソフトウェアのキーボード設定を選べるこれらの新機能は、ユーザー設定(User Settings)のキーボード環境設定からアクセスできます。
販売について
すべての現行のMedia Composerサブスクリプション・ユーザーおよびソフトウェア・アップデート + サポート・プランに加入している永続ライセンス・ユーザーは、Media Composer 2022.7を無償アップグレードとしてご利用いただけます。最新版へのアップグレード・オプションはこちらでご確認ください。Media Composerをお持ちでない方は、サブスクリプションを是非ご購入、または、無償版を一度お試しください!
お忙しい中、ありがとうございました。またお会いしましょう!