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Sibeliusコード・オートコンプリートが導入

SibeliusにAIを活用したデータドリブン・ワークフローが導入されました。これは、スコア上の情報に基づいてコード記号を入力できる、優れた方法です。まるで指先で音楽講師とやりとりをしているようなものです。

Sibeliusのアップデートは、サブスクリプションまたはソフトウェアアップデート+サポートプランをお持ちの永続版ライセンス・ユーザーがご利用いただけます。Avidマスター・アカウントまたはAvid Linkからダウンロードできます。

注: 現在、以下の新機能は、デスクトップ版の Sibelius Artist および Sibelius Ultimate でのみ利用可能です。iOS App Storeにはアップデートがありますが、これにはSibeliusのいくつかの改善のみが含まれており、新しいAIワークフローは含まれていません。

  

クリエーター参加型のAI活用

SibeliusのAIモデルは、認可された学術ソースからのパブリック・ドメイン・スコアの注釈について特別に訓練されています。また、Sibeliusの既存のユーザー・エクスペリエンスを変更せず、今までとすべて同様でありながら、完全に制御できます。

Sibeliusでコードを入力するのはこれまでも簡単でした。Ctrl + K (Win) または Cmd + K (Mac)のキーボード・ショートカットを使用して、任意のコード名を入力するだけです。また、必要に応じて変更や臨時記号のスタイルをSibeliusが設定します。スペースキーを押すと次の音符に進み、Tabキーを押すと次の小節に進みます。

今回のアップデートでは、コード名を入力すると、スコア上で可能な限り最適なものが表示されます。また、既存のキーボード・ショートカットを引き続き使用できるため、指が覚えているワークフローはそのままです。

携帯電話でテキスト・メッセージを書いているときに表示される予測変換や、電子メールで書いている途中の文章を自動的に最後まで仕上げたり、日常生活においてAIによるオートコンプリート機能にすでに精通しているでしょう。これらは、多くの場合、「人間参加型のAI活用(Human-in-the-loop)」ワークフローと呼ばれます。ただし、Sibelius の新しいワークフローは、現在のコンテキストで最も一般的な完成形を提案するだけでなく、複数の妥当な完成形を提案します。これにより、コントロールしながらすべての芸術的決定を行うことができます。そのため、私たちはこれを「クリエーター参加型のAI活用(Creator-in-the-loop)」と呼んでいます。

2 Entering ChordsSibeliusは、コード記号を入力する上下のすべての譜表を確認し、ピッチのないパーカッション譜表、非表示の音符、および符頭を無視します。上の例では、提案されたコード記号の上に円が表示され、信頼性が高い順にコード名を順番に表示しています。コード記号を入力または編集するときにCtrl + K (Win) またはCmd + K (Mac) のキーボード・ショートカットを使用すると、提案されるコード名が循環します。

それぞれのコード記号の下に、信頼値も表示されていますが(例:78%)、その代わりに定性的信頼値を表示するオプション(高、中、低)もあります。

3 Cycling through possible chords

新しいコードを入力すると、提案は強調表示されたままになるため、コード記号を入力したい場合は、すぐに次に進むことができます。 

この機能を初めて使用する場合、次のメッセージが表示されます。

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この新機能は、ファイル環境設定>その他 内にある新しい設定セクションのオートコンプリートで、コード記号の提案の有効/無効や、表示のオプションを設定できます。

 

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ここでは、この機能全体を有効にし、コード記号の作成と編集中に、信頼値を表示するかどうか、およびそれらをカテゴリまたはパーセンテージで表示するかを設定できます。



6 Confidence values_2

現時点において

Sibeliusは、実際に何をしているのでしょうか?さて、スコアにコード記号を入力すると、周囲の音楽情報がローカルAIモデルに送られ、分析し、コード記号として表す最も可能性の高いハーモニーを決定します。可能なコードが1つしかない場合、1つのオプションのみを提案するため、信頼値は十分高くなります。いくつかの可能性がある場合、最も信頼値の高いものから提案し、その複数のオプションから選択できます。

私たちのAIモデルのユニークな点、そしてその最も印象的な側面の1つは、ローカルで実行されていること、つまり分析時に音楽情報がコンピューターにとどまっていることです。このモデルはインターネット・アクセスを必要とせず、現時点では分析を収集していません。

これを実行するAIモデルは、パブリック・ドメインのスコアのいくつかのデータセットから特別にトレーニングされています。これらには、ベートーベン、ハイドン、バッハ、モーツァルトのスコアと、レーガー、リムスキー・コルサコフ、チャイコフスキーのスコアを含む小さなセットが含まれます。バージョン情報ボックス内に、ソースの著者を全て正式にクレジットしました。

モデルは、各データセットから提供される特定のコーパス、コードの語彙、および注釈の特定のセットに制限されているため、モデルはまだすべてのコードについて認識していません。今のところ、これらの範囲外のことは学習していないので、すべてのコードを提案できる訳ではありません。そのため、上記のように信頼値を追加して、基になるデータ・モデルの長所と短所について詳しく知るためのガイドと情報としています。おわかりのように、一部の音楽コンテキストはあいまいであり、AIモデルの提案の信頼値を参照することで、予測したコードが提案されるか否か、よりよく理解することができます。もちろん、将来的には拡張する予定です!

 

さらに詳細を知りたいですか?

詳しくは技術に関するブログをご覧ください。

技術に関する記事を読む(英文)

このSibeliusの革新的な新機能をお楽しみください。

 

その他には?

上記の新機能のみならず、Sibeliusのデスクトップ版とモバイル版の両方に、いくつかの小さな改善点があります。

  • 譜表の間隔を変更すると、非表示のコードの臨時記号が無視されるようになったため、「音符間隔をリセット」を使用したときに表示される内容に合わせてスコアの間隔が正しく設定されます。余分なスペースがある場合は、「すべての音符の間隔をリセット」を使用します
  • 小節線を横切るコード間のスライドが音符にかかる(下の例では2小節目のD)長年の問題も修正しました。古いファイルは変更されずに開きます(手動で行われた調整は保持されます)が、すべての新しいファイルは正しく表示されるようになりました。以下はデフォルトのレガシー処理(つまりバグ)です7 Slide into chord
  • ManuScriptプラグイン言語が改善され、プラグインで非表示の音符、サブスコア、ダイナミックパートをより適切に処理できるようになりました(デスクトップ版のみ)
  • 空白ページのあるスコアからサブスコアを作成すると、それらの空白ページが自動的にサブスコアに追加されるようになりました
  • モバイル版で [作成] メニューを簡単にナビゲートできるようになり、また、アプリ全体の安定性の改善もいくつか修正しました

 

今回のアップデートは以上です。新機能と改善点をお楽しみください。

このアップデートは、Windows、Mac、iPhone、iPadで利用可能で、Sibeliusのサブスクリプションまたは永続版ライセンスのソフトウェア・アップデート+サポート・プランをお持ちの方は、AvidアカウントのMy ProductページからAI機能を含むデスクトップ版の最新バージョンをダウンロードできます。いくつかの改善点を含むモバイル版の最新アップデートは、App Storeから入手することができます。

旧バージョンのSibeliusを永続版ライセンスでお使いの方は、こちらから最新バージョンにアップグレードできます(次年度のアップデートも含まれます!)。Sibeliusの新機能については、Sibelius最新情報をご覧ください。

Sibeliusをまだご存知でない方は、こちらから30日間の無料トライアルをダウンロードできます。https://my.avid.com/get/sibelius-ultimate-trial

FI