

メディア業界のプロフェッショナルがハイバリュー・コンテンツをAvidに託す理由
ビデオ・ストレージ、特にメディア&エンターテイメント業界のプロ用ストレージは、年々進化しています。ペタバイトを超えるストレージ容量、3.5GB/sを超える帯域幅、数百のアクティブ・クライアントに対応するストレージ・システムが登場しました。同時に、ストレージ・サーバーは、初期システムの数分の1のサイズまで小型化され、クラウドでの運用も可能になり、施設内に物理的に置かれる必要すらなくなりました。
1999年、Avidが生み出したビデオ・ワークフロー用共有ストレージの概念により、エディターはお互いの作業を上書きすることなく、同じメディアや同じプロジェクトを使用して共同作業が行えるようになりました。SAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)上でのメディア共有が可能になったことで、プロジェクトでのチームの働き方は根本から変わり、ポストプロダクション・ワークフローは大きく変わりました。新世代のストレージ技術は、映画、テレビ番組、スポーツ、ニュース、その他あらゆるタイプのメディアの編集方法や世界と共有する方法を変え続けていますが、コンテンツ制作者の創造力を強化し、支援するというAvidストレージ・ソリューションの目標に変わりはありません。
長年にわたるストレージ開発の歴史から、Avidソリューションは、メディア&エンターテイメント業界における高性能な共同制作ワークフローの絶対基準となりました。ここでは、その歴史の始まりと、Avid共有ストレージが世界中の放送局やポストプロダクションで選ばれ続けている理由について簡単に紹介します。
名高いストレージの歴史
共有ストレージのアイディアは、1999年、ファイバー・チャンネル・ストレージとネットワーク・ハードウェアを、ビデオ専用に開発されたファイル・システムと組み合わせたAvid Unity MediaNetworkの発表から始まりました。ストレージ技術におけるこの飛躍的な進歩は、顧客の幅広いニーズを満たし、フルHDを含む多様なビデオ解像度への幅広い対応や、大量のメディアへの高速アクセスを可能にしました。また、Avid Unityは、あらゆる規模のユーザーに対して、ローカルに接続されたストレージ・ドライブのサイロからエディターを解放し、ネットワーク化された共有ストレージに移行することで、ワークフローをより効率化しました。
メディア制作業界全体では、Avid UnityとAvid Media Composerノンリニア編集システムがビデオ編集ワークフローの標準として急速に普及しました。Avid Unityの成功の大きな理由は、革新的なファイル・システムによって、制作サイクルを加速させ、コラボレーション能力を拡大することができたことです。Avid Unityは、メディア・アセットの同時共有という概念と、メディアのストレージとは、アセットを保持・保護することだけでなく、アセットを整理することであるという考え方を提示しました。
2005年Avidは、Avid ISIS(Infinity Scalable Intelligent Storage)の発表により、ビデオ・ストレージに再び大変革をもたらしました。このシステムは、マルチレイヤーの冗長性と圧倒的な拡張性を実現し、リアルタイムの共同デジタル・コンテンツ制作に全く新しい分野を作り出しました。この画期的なシステムは、専用のインテリジェント・ストレージ、統合されたネットワーク・スイッチング・ハードウェア、強化したファイル・システムを、低コストのEthernetインフラストラクチャで動作するように設計された、拡張可能なモジュール式サーバー・ファミリーと組み合わせたものです。
可用性が高く、包括的なエンタープライズ・レベルのワークフローの基盤となるAvid ISISは、300人以上のユーザーが同時に単一のコンテンツプールに接続し、コラボレーションすることを可能にしました。またAvid ISISはオープン・システムであり、Avidとサードパーティ製のインジェスト、編集、アセット管理、送出システムと緊密に統合できるため、あらゆるメディア制作環境に容易に導入することができます。加えて、セルフバランス型の分散型アーキテクチャにより、あらゆる負荷条件下で信頼性の高い予測可能なパフォーマンスを実現しました。
よりスマートなストレージの始まり
2016年、AvidはAvid NEXISを発表しました。世界初のメディア・ワークフロー向けソフトウェア定義のストレージ・プラットフォームAvid NEXISは、小規模な専用施設から大規模な放送局まで、あらゆるタイプのメディア制作ワークフローに対応する画期的なファイル・システムにより、インテリジェントな共有ストレージの概念を次のレベルに引き上げました。特許技術を採用したAvid NEXISファイル・システムは、Avid Media Composerを使用するチーム・メンバーからのI/Oリクエストをすべて知的に管理し、ピーク負荷時でも予測可能かつ安定した性能を確保して、あらゆるコンテンツの配信要件に対応します。この機能により、編集タイムラインへの迅速かつ高精度なコンテンツのリアルタイム配信を実現します。
2022年にリリースされた最新世代のAvid NEXISストレージ・エンジンは、メディア制作チームがコラボレーションや生産性を高めるために必要な性能、安全性および柔軟性を提供します。新しいFシリーズ・エンジンは、複数のストレージ階層全体のメディアおよびメタデータへの安全なリモート・アクセスを提供することで、チームがあらゆる場所から作業できるようにします。チーム・メンバーは、最も厳しい制作環境にも、ストレージがリアルタイムでメディア配信することを確信して、自宅から、施設内で、または現場で作業することができるのです。
インテリジェンスはAvid NEXISの強みというだけでなく、今日では、その中核となっています。これは、Avid NEXISファイル・システムの最新版Avid NEXIS | VFSをご覧いただければ明らかです。Avid NEXIS | VFSはAvid NEXISシステムのコントロール・センターとして、ハードウェアまたはクラウドのストレージを単一の共有ストレージ・プールに仮想化して、組織の全メディア・ライブラリにすべてのチーム・メンバーが容易にアクセスできるようにします。ユーザーは、Avid NEXIS | VFSをFシリーズのハードウェア・エンジンと組み合わせてオンプレミスのストレージとして使用し、準備が整った時に、新しいソフトウェアに再投資することなくクラウドへ移行することができます。
クラウドでの制作を強化
Avidが最初に共有ストレージの概念を発表してから20年以上が経ち、その可能性は、オンプレミスの展開だけでなく、リモートやSaaSソリューションなどにも広がり、チームのメンバーはどこからでもアセットにアクセスできるようになりました。Avid NEXIS | EDGEは、Media Composer | Enterpriseを使用したリアルタイムのプロキシ編集ワークフローにより、この能力を次のレベルへ引き上げています。エディターはどこからでも、スタジオ施設にいるかのように、同じメディア・アクセスし、同じワークフローで、同じユーザー体験で作業することができます。また、Avid NEXIS | EDGE Webクライアントの機能を使って、チーム・メンバーはスタジオ、自宅、または現場で、Avid NEXISが管理するコンテンツを検索、整理、ストーリー作成、編集、レビューすることができます。
それだけではありません。今日のコラボレーション・ワークフローは、さらに簡単に導入することができます。Avid | Edit On Demandを使って、プロデューサーはクラウドベースのMedia Composer編集ソフトとAvid NEXIS共有ストレージを備え、完全にプロビジョニング(必要なパフォーマンス、容量が準備)された安全な仮想編集環境を数時間で立ち上げることができます。簡単にチームを拡張して、新しいプロジェクトをすぐに立ち上げることができ、プロジェクトが終了したら縮小できます。
Avid NEXISの次なる展開は?
Avid NEXISの今後は?Avidは、メディア・アプリケーションとワークフローをさらに幅広く探求していきます。ご期待ください。Avidは今後も、Avid NEXIS | VFSのさらなる機能拡張とともに、「どこからでも仕事ができる」 ソリューション、完全なチームの接続性、クラウドでのワークフローの進化と効率化に取り組んでいきます。このほかにも、今はお話しできませんが、早くお見せしたいことがあります。
Avid NEXIS共有ストレージの新機能の詳細は、弊社の製品ページをご覧ください。